淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
「……そうだよな」
反省の色を見せる相楽に奏さんは苦笑する
「まぁ、そんな悠雅も今じゃ死んだみたいになってるよ
殺気だけ無駄に出してるから俺でも容易に近づけない」
「え……悠雅が?」
驚きながらも内心やっぱりか、と思い
少しだけ泣きそうになった僕は空を見上げて澪ちゃんに届かない言葉をポツリと呟く
「……澪ちゃん
やっぱり澪ちゃんがいないと悠雅は壊れちゃうよ…」
僕達に吹き付ける風は冷たくて
まだまだ先は遠い気がした……
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──・・・
「いくらそんな状態だとはいえ、晩御飯ぐらい食べて下さいね。
体力を温存しないと戦えませんよ」
蒼の一言で皆が立ち上がる
何百台というバイクが停められている公園は一時封鎖して各自それぞれ空腹を満たしに散らばる