淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
その彼女の席の隣は港 海(ミナト カイ)という男子生徒
でも彼は全国No.1の黒澪の幹部とかいう雲の上のような存在
男子は憧れの目
女子は好奇の目
僕ももちろん尊敬している
彼らは本当にすごい人だから…
「…おはよう」
彼女はそんな彼には挨拶を返す
心を許しているんだろうな…
彼女、飛鳥 澪は黒澪の姫だとかいう情報が今は当たり前になってる
腰まで伸びる栗色のカールした髪
白い肌に長い手足
濃い影を落とす睫毛
小さい顔
外が寒いからか頬はバラ色に紅潮している
……まさに姫という称号に相応しい女の子
そんな彼女が転校してきてからだ
僕の身近な日常が少しずつ変化していった
良い意味でも、悪い意味でも…