淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~




注射針が皮膚に刺さり、中の液体が体内に押し込まれたとき





「……うっ」





「っし、完了♪」





グワンと視界が大きく回転し起こしていた上半身がベッドに倒れ込む




「……うぅ」




「ちょーっと睡眠薬混ぜといただけだから心配する必要はねぇーよ」



岡の言葉を聞きながらだんだん遠のく意識






これで何回目かしら

連れてこられて意識を失うのは…






今までは興の暴力を受けて気付いたら時間が経っていた…

とかそんなものだった





注射をうたれて気を失うのは初めて







もし本当に今のが栄養剤だったのなら、私がここに来て1度も食事を取っていないのに元気なのも納得がいく








……閉じていく瞼




意識を失った後、必ず見る夢







これが今の私の唯一の支え














……ゆうくん





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