淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~





「……か…なでさん」





海の声で再び壇上に視線を戻すと、さっきまで岡が立っていた場所には怒りに満ちた表情の奏さんが立っていた






「お…まえ…ゲホッ


卑怯だぞ!!!?」





「………



武器を使ってる時点で貴方達の方がよっぽど卑怯ですよ?

それに俺の大事な女の子の命がかかってるのでね。

呑気に取っ組み合いしてる暇なんてないんですよ」








ゾワッ



蒼とそっくりな喋り方に黒い笑顔



仲間の俺までも寒気を感じる







「っっ……なんなんだっ!
お前!

俺は総長に戦いを申し込んだんだよっっ

ひっこんでろ!」











「……はぁ」











隣で蒼のため息が聞こえる




「貴方馬鹿なんですか?


今、その総長が兄さんに言ったじゃないですか。


『……コイツはお前が倒せ、奏』



と」






「そんなの知らねぇ!!

俺は総長を殺りてぇんだ!!」








途端、悠雅に殴りかかろうとする岡












「碓氷悠雅ぁぁ!!


死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!」























ガァァァァァァンッッッ




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