淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
「「「「………」」」」
岡が悠雅に触れる直前
奏さんは見事に後ろからの回し蹴りを決めた
「……」
ピクリとも動かない岡
それを見届けた悠雅は
ダッ
珍しく焦った様子で奥に向かって走り出していた
「行きましょう!」
蒼の声で俺たちも後を追う
……後は天童組組長だけか…
みっちゃん……
どうか…どうか無事でいてくれ
傷一つない華奢な身体で
白い肌で
傷みを知らない栗色の髪で
そして
あの美しすぎる、儚すぎる微笑みで俺達を迎えてくれ…
『来てくれてありがとう
信じてたよ』
って………
……悠雅もそれを望んでいるだろうから