淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
……
………………
どれくらいの時間呆然としていただろう
いや、5分…10分ぐらいかもしれない
でも俺達にはとてつもなく長い時間だった
「チッ
どいつもこいつも弱っちぃ
劉霞と組んだのは間違えだったか?
いや、でもこうして澪を取り返せたしな…
まぁ今からでも澪を連れて外国にでも行けばいい。
さぁて……
澪ちゃ~ん
エサの時間だぞ
とっとと目ぇ覚ましな♪」
「「「「………っっっ!!!!」」」」
突然ブツブツと呟きながらその部屋に入ってきた“その男”
その男もみっちゃんに向けた言葉を発した後
「なっっっ!!
な…なんでお前ら、もうこの部屋に……っっ!!
………はぁ!?」
馬鹿でかい声で驚きの言葉を口にする
そして部屋に俺達以外の姿がないのを確認すると
「貴様らッッ!!
俺の澪をどこへやったぁぁ!?
答えろっっ!!
俺の澪を…
俺の澪をどこへやったか答えろぉぉぉ!!!!」
「っっ……」
グォン グォン グォン
頭が割るほどの大声
でも、大切な人がいなくなった俺達の怒りも頂点に達していて
「お前が隠したんだろぉがっっ!
しらばっくれてんじゃねぇよ!!
早く出せ!!でないとおめぇの命なんて数秒であの世逝きだぞっ」
「僕達は澪ちゃんを取り返しに来たんだっ!!
お前なんかの芝居に構ってる暇なんかないんだ
後りはお前だけだっ!
諦めて澪ちゃんを出せっっ!!」
次々に怒鳴り返す
絶対コイツが隠してる…
そう思ってたのに…