淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~







「…し…知らねぇ…


知らねぇよ



逆に知ってんならお…教えてくれょ…」







すっかり腰を抜かしている相手は本当のことを言っているようで









「…………」









ダァァァンッッ







悠雅が蹴り飛ばした木製の棚は粉々に砕けて












ボフッ



バフッ



ビリッ






無言で殴りつけるベッドのシーツは見る影もないくらいビリビリになる












「「…………」」






俺達はその異様な光景を、唇を噛んで見ていることしか出来なかった

















………だから気づかなかったんだ







数秒前まで迫ってる危険に




真後ろにいる敵の行動に




俺達の欠けている注意力に……

























「…………今度こそ






死ね…碓氷……」



< 83 / 262 >

この作品をシェア

pagetop