淡く儚い恋物語 Ⅱ ~貴方との夢~
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「澪ちゃん
見たらダメだからね」
悠雅が、震える興の前に立ったとき
私の視界に入る景色は海の手によって優しく遮断される
身体のあちこちの痛みと肩の激痛に耐えながら音だけ聞いている
……
5分くらいかしら
興の呻き声も聞こえなくなり始めた頃
ゴリッ
バキバキバキッッッ
完璧に骨が折れた音が響き渡った
皆が唾を飲み込む音が聞こえる
海の手がフワリと離れ、光が目に入りこんでくる
1番最初に目に映ったのは愛しい貴方の顔
涙で視界がぼやけている中
「……遅くなって悪かった
もう安心しろ…澪」