嘘つきの恋煩い
ふたつめの嘘
昨日は結局先輩の手を振り払って帰ってきてしまった。
今日から部活は行かない。
行ってはいけない。
私なんかが、恋なんてしちゃいけないんだ。
たった一回しか会っていないのに顔を鮮明に思い出せる。
にぎられていた手首がまだ熱い。
教室ではいつも通りにしなきゃ。
下駄箱で靴を履き替えようと向かうと、そこには先輩がいた。
「ちょっと‥何でいるんですか?」
思ったより素っ気ない態度をしてしまった。
何故か、先輩の前では素直になれそうにない。
「美紗ちゃんが来るのを待ってた」
また純真無垢な笑顔を私に向けてきた。
こっちが照れてしまうような綺麗な笑顔。
「先輩、私に関わるとろくな事がありませんよ」
クラスメイトが好奇の目で見てくることに気づいた私は先輩にそっと耳打ちした。
「えー、だって俺美紗ちゃんのこと好きだし」
先輩はわざとなのか大きな声で再び告白してきた。
好奇の視線が刺さる、痛い。
「嫌いって言ったでしょ」
冷たく言い放って歩き出すと、先輩は後ろから追ってきた。
「絶対俺に惚れさせるから、楽しみにしとけ!」
笑いながら背中をバシバシ叩いてくる。
どうしよう、厄介な人と関わってしまったかもしれない。
今日から部活は行かない。
行ってはいけない。
私なんかが、恋なんてしちゃいけないんだ。
たった一回しか会っていないのに顔を鮮明に思い出せる。
にぎられていた手首がまだ熱い。
教室ではいつも通りにしなきゃ。
下駄箱で靴を履き替えようと向かうと、そこには先輩がいた。
「ちょっと‥何でいるんですか?」
思ったより素っ気ない態度をしてしまった。
何故か、先輩の前では素直になれそうにない。
「美紗ちゃんが来るのを待ってた」
また純真無垢な笑顔を私に向けてきた。
こっちが照れてしまうような綺麗な笑顔。
「先輩、私に関わるとろくな事がありませんよ」
クラスメイトが好奇の目で見てくることに気づいた私は先輩にそっと耳打ちした。
「えー、だって俺美紗ちゃんのこと好きだし」
先輩はわざとなのか大きな声で再び告白してきた。
好奇の視線が刺さる、痛い。
「嫌いって言ったでしょ」
冷たく言い放って歩き出すと、先輩は後ろから追ってきた。
「絶対俺に惚れさせるから、楽しみにしとけ!」
笑いながら背中をバシバシ叩いてくる。
どうしよう、厄介な人と関わってしまったかもしれない。