bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
先輩は新人に逆戻り
「まさか、3ヶ月で辞めるなんて…。」
昼休み、私は大好きな社内食堂のチキン南蛮を箸でつついていた。
大好きなはずのチキン南蛮も今日はさすがに進まない。
今日はまだ週の初めの月曜日。
それなのに私の口から出るのはため息と愚痴ばかり。
これで朝礼のことで本郷主任に怒られていたら災難な一日になっただろう。
「正確には、2ヶ月半よ。まぁ、妊娠していたなら、仕方ないわよ。なかなかの大型新人だったんじゃない。さすが、ゆとり世代よね。ってひかりもまだ24歳だからゆとり世代か」
目の前で同じチキン南蛮を頬張りながら笑う香奈子先輩にそれを言われると、また大きなため息が出る。