bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
席に戻って、完成した来月の社内報の記事の確認をしていると、
「おい、安藤」
本郷主任が声をかけた。
朝から喋るなんてことはほとんどなく仕事している本郷主任が、私に声をかけるなんて珍しい。
まぁ、朝っぱらから怒鳴られることはあるのだけれど、今日は怒鳴られる感じの声のかけ方でもない。
「はい?」
顔だけを本郷主任の方へ向けると、本郷主任はまじまじとした顔をしていた。
「今日、コーヒーの味違うんだけど、コーヒー豆変えた?」
「さぁ?」
いつも仕事モードで居る時間に本郷主任がそんな顔しているから私はおかしくて堪らない。
私は、笑顔で知らないふりをした。
「なんだよ。」
ちょっとだけふてくされた本郷主任に、
「今日は、モカマタリってコーヒー豆挽いてみました。昨日の御礼です」
そう言って笑顔を見せる。
「ふーん。これ、うまいじゃん」
本郷主任は、いつもの仕事モードの顔に戻って、ぽつりと呟いただけだった。
それでも美味しいと言ってくれた本郷主任の言葉が心底嬉しかった。
「おい、安藤」
本郷主任が声をかけた。
朝から喋るなんてことはほとんどなく仕事している本郷主任が、私に声をかけるなんて珍しい。
まぁ、朝っぱらから怒鳴られることはあるのだけれど、今日は怒鳴られる感じの声のかけ方でもない。
「はい?」
顔だけを本郷主任の方へ向けると、本郷主任はまじまじとした顔をしていた。
「今日、コーヒーの味違うんだけど、コーヒー豆変えた?」
「さぁ?」
いつも仕事モードで居る時間に本郷主任がそんな顔しているから私はおかしくて堪らない。
私は、笑顔で知らないふりをした。
「なんだよ。」
ちょっとだけふてくされた本郷主任に、
「今日は、モカマタリってコーヒー豆挽いてみました。昨日の御礼です」
そう言って笑顔を見せる。
「ふーん。これ、うまいじゃん」
本郷主任は、いつもの仕事モードの顔に戻って、ぽつりと呟いただけだった。
それでも美味しいと言ってくれた本郷主任の言葉が心底嬉しかった。