bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
あなたに見せた涙
唯野主任と別れた。
唯野主任と香奈子先輩の事を知った。
エリカ先輩と唯野主任の関係も知ってしまった。
そして本郷主任と唯野主任の関係まで。
失恋しただけでも、本当は声をあげて子供みたいに泣いてしまえば少しくらいはすっきりしただろう。
でもこの色濃い週末のせいで、泣く時間なんてなくて。
いや、時間はあったんだけど、今日本当はどうやって、どんな顔して、唯野主任や香奈子先輩、もちろんエリカ先輩や本郷主任にも会えばいいのか分からなくて1人また眠れない夜を過ごしてしまった。
それでも今日もいつもと同じ時間に出勤して、コーヒーを淹れる。
いつもと同じ時間に本郷主任も出勤して、いつもと変わらない慌ただしい1日が始まっていく。
先週と何も変わらない、何事もなかったように過ぎていく。
変わったのは私と唯野主任の関係だけであって、仕事中は唯野主任も今までと同じように私に接してくれた。
変わって見えるのは私が周りの複雑な人間関係を知ってしまったからで、それでも膨大な仕事量を目の前にすると結局私もそこに忙殺されて、周りの人間関係なんて考える暇すらない。
そのおかげで私も会社にいる間はいつもと同じように過ごすことが出来ていた。