bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
「よしっ!!そのダンボールで最後だな」
その日の午後は、神部君や竹ノ内先輩と一緒に地下倉庫で現地に搬入する機材や物品の準備をしていた。
定時をちょっと過ぎた時間になってやっと準備物の梱包作業が終わり、いつもクールな竹ノ内先輩もハンカチで額の汗を爽やかに拭っている。
「お疲れ―」
タイミングを見計らったかのように、本郷主任がシャツを腕まくりしながらやってきた。
「お疲れ様です。本郷主任、遅いっす!!」
突っ込む神部君に本郷主任も負けじと、
「俺、手伝うつもりで、やる気満々だったんだけどなー。じゃあ、荷作り完了の打ち上げだけしようかな」
そう言うので、竹ノ内先輩や神部君は笑いながら、本当に今夜飲みに行こうと話を始めた。