bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
「最近、どうなんだよ。お前」


話が続かないので俺が話題を変えると


「どうなんだよって恋愛ですか?彼氏なんて出来ませんよ~。だって仕事か、本郷主任たちと飲んでばっかりじゃないですか」


さっきの俺の嫌味に対抗するかのように笑いながら嫌味で返されてしまう。

「どのくらい経った?別れて。」

「一年近くいないですよ」


そう言って安藤は、最後に1つだけ残っていたから揚げを勢いよく口に頬張った。


「まぁ、俺が聞きたかったのは、恋愛じゃなくて仕事のことだけどな」

安藤は恥ずかしかったのか、顔を赤らめながら咳きこんだ。


「仕事ですか?!社内報の企画任されて、充実してますよ。まぁ…」

「まぁ…。なんだよ。」


続きが気になって俺がせかすと、安藤は言いづらそうに口ごもる。


「飲んで酔っ払ってるから、言ってもいいですか?」

「だから、なんだよ」


安藤はうつむきながら、小声で言った

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