【短】あめだま。~きみと出会えた奇跡~
ふたつめ。
今日もまた、いつものように騒がしい朝がやってきた。
8時15分。
これは、湊人と冬真が私を迎えに私の家の玄関にくる時間。
「行ってきまーす!」
「はいはい。気を付けて行ってらっしゃいね」
お母さんに見送られて、私は家の玄関を開けた。
「よっ!」
「莉桜、おはよう」
私の瞳に映ったのは、ひまわりのように明るく笑う湊人と、口元だけを緩めて優しく微笑む冬真。
そんなふたりに“おはよう”と返すと、ふたりは同時に片手をあげた。
「よしっ、今日も全員無事集合完了。元気に行きますか!」
出発の合図を出すのは、やっぱり湊人。