【短】あめだま。~きみと出会えた奇跡~
「最近ね……毎日のように、私の学校の靴箱にあめが届くの。私の好きな、いちごのあめだま」
「……そっか」
「今日の朝入ってたので、4つ目。どのあめだまにもね、絶対に私に向けたメッセージが書いてあるの」
「……」
冬真は、もう何も言わなかった。
ただジッと、私の瞳を見つめるだけ。
「私にあめだまをくれてるのってさ、……その……冬真、だよね……?」
グッと意思を固めて、私は気になっていたことを冬真に尋ねた。
私の勘違いじゃなければ、この一週間、あめだまをくれていたのは冬真のはず。
冬真は私の思った通り、私からふっと目をそらしてまつげを伏せた。