目なし女の消えない呪い
〈 イタズラにしては、悪質過ぎる。

こんなの、冗談じゃすまされないわよ。

いったい、目なし女って、誰なの? 〉




美月がそう思ってスマホを見つめていると、教室内で一人の女子生徒が悲鳴を上げた。




みんなはその悲鳴を聞くと、不安になって黙り込んだ。




きっとこれは、イタズラなんかじゃない。




この学校内で、不気味な何かが始まっているのかもしれない。




そんな共通認識が、グループLINEのメンバーに出来つつあった。




美月は不安になって、両手で顔を覆い、目を閉じた。




そしてそのとき、拓也が教室中に響く声で、みんなに言った。




「いったい誰だよ。

こんなメッセージを流すヤツは!

今すぐ名乗り出ろ!

オレがぶっ飛ばしてやる!」
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