目なし女の消えない呪い
美月は行き止まりの近くの地面を懐中電灯の明かりで、ゆっくりと照らしていった。




すると美月は、人間の頭蓋骨を見つけ、息をのんだ。





〈 長島優子さん、あなたが人と会うのは、三十年ぶりかしら?

その間、あなたは何を思って、ここにいたの?

ずっとここで、笹原高校の生徒を呪っていたの?

私はついに、あなたを見つけたわ。

あなたの願いは叶ったの。

だから…… 〉




美月はそう思いながら、長島優子の頭蓋骨を見つめた。




〈 もう呪いは解いて……。

グループLINE『目なし女の呪い』を解散させて……。

私はあなたの苦しい胸の内を理解したから。

私はあなたを供養するから 〉




美月がそう思い、目なし女の呪いが解けるように祈ったとき、美月が持っていた懐中電灯が急に消えてしまった。




明かりが消えた洞窟の中は、暗闇に包まれ、美月は何も見えない暗闇の中で、必死になって、懐中電灯のスイッチを何度も押したが、懐中電灯の明かりがつくことはなかった。
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