僕を愛した罪









ってか、言わなければ良かった。

セイくんに、おじちゃんから言われたこと、言わなければ良かった。

…あたしの、責任?






「…俺をこんなにしたのは、アンタだろ?」




セイくんの問いに答えなかったおじちゃんにしびれを切らしたのか、
セイくんが顔を上げた。

その顔は、怒りなのか真っ赤になっていた。





「言葉を選びなさい」


「俺が普通じゃねぇのは、アンタのせいだろっ?
それなのに明るくなれだなんて…。

冷酷であれって俺に言ったのはアンタじゃねぇかよ!」


「……星夜」


「今更変えろとか無茶苦茶なこと言うなよ!」


「星夜。
言葉を選びなさいと言っているだろう」


「……マジであり得ねぇ」


「星夜」


「貴様なんて俺の親でも何でもねぇよ。
…二度と俺の前にその顔を向けるな」


「セイくんっ!」






あたしが叫ぶけど、セイくんは気にせずにおじちゃんの横をすり抜け、
靴を履いて出て行ってしまった。

ちゃんと、「お邪魔しました」を言い忘れずに。









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