僕を愛した罪
俺はあの家にいるのが、ずっと嫌だった。
あの男の言う通り、政治家の道へ進むのが嫌で。
俺は自由に俺の人生を歩みたくて。
いつも俺は、反発していた。
そもそも、今考えれば可笑しかった、あの頃は。
学校に行っても、勉強。
休み時間も、勉強。
遊ぶ間もなく、帰れば勉強。
深夜まで続けられる、勉強。
テストでは満点を連発したけど。
…それ以外、俺の周りには何もなかった。
『何を知っているのですか?坊ちゃま。
さぁ、早く帰宅の準備をしてください?
旦那様がお待ちですよ』
家に帰っても勉強漬けなのが嫌で。
俺は毎日最後まで、学校の教室に居座り続けた。
何もせず、ただボッと、席に座って時間を潰していた。
だけど旦那様…あの男の命令で、
家庭教師の役目を担っていた宮口が迎えに来て。
無駄にでかい車で家に帰らされた。
帰ったら真っ直ぐ部屋へ向かい、
宮口の用意した大学卒業レベルの問題を解く。
終わったらまた新しいプリントが渡され、解く。
それの繰り返しだった。
毎日、毎日。