僕を愛した罪

「…あんた、言ったよな？
俺が振り向く日まで好きでい続けるって」


「言ったよ？

あ、勿論その後も好きでいるよ？
死ぬまでメロメロだよ～セイくんには！」


「俺が振り向いてないとでも思ってた？」


「……へ？」






間抜けな声を出す彼女が面白くて。

俺はますます、彼女を引き寄せた。

ついでに彼女の背が俺よりも低いので、顎を上げて俺と目線を合わせてやった。

すぐ真っ赤に、頬が染まった。





「は、恥ずかしいよ～」


「…俺が振り向いてないとでも思った？…なぁ」


「ちょっ…その空気が混じった声…え…えろ……」


「俺はとっくの昔に、お前に惚れてたよ」


「……へえ？
う…嘘、でしょ……？」


「嘘なわけあるか、アホ。
ま、最初は本当に大嫌いだったけど」


「い、いつから好きだったの？」


「……さぁ、いつだったかな？」


「はぐらかさないで教えてよ～！」


「一生教えない。
ずっと迷っていればぁ？」


「せ、セイくんの意地悪～」








…だって、本当にわかんねぇんだもん。

俺がいつ、アンタに惚れたのか。






けど、いつの間にか、惚れてた。

馬鹿で、アホな、真っ直ぐなキミに。





いつしかキミが俺の隣にいる日常が

嬉しくなっていったんだ。