僕を愛した罪
突然降って来たキスに、あたしの心臓は持たなくて。
ガクンッと膝から力が抜ける。
セイくんのお蔭で、尻餅をつくことはなかったけど。
「……ッセイ…くん……」
あたしはセイくんの部屋にあるベッドの上に、腰から上だけ乗っていた。
そしてセイくんは、あたしの肩に両手を優しく乗せている。
「……何もいりませんよ、愛さん?
僕が…いや……。
俺がいるのは、キミだけだよ?」
「セイくん……!?」
「愛が俺の誕生日プレゼントになるってのは、どう?」
「……ッ!」
「良い案だと思わない?」
「……ッ思い、ます……。
貰って…ください。あたしを……」
中学時代の一件から、あたしは異性に触れられるのが嫌になっていた。
だけど、今は何とも思わない。
セイくんになら…全てを、預けても良いと、あたしは思い始めていた。