僕を愛した罪
「……星夜?」
おじちゃんも星川夜斗の名前に隠された星夜という名前に気が付いたみたいで。
首を傾げながら、貼ってあったガムテープをはがした。
「……なぁに?これ」
段ボール箱は結構大きめなのに。
入っていたのは、細長い茶封筒1つだけ。
茶封筒の表には、まるでドラマに出てくる脅迫状みたいに、
チラシなどから切り取られた文字で、文が書かれていた。
【お誕生日おめでとうございます】
おじちゃんは段ボール箱を床に置くと、茶封筒の中に手を突っ込み、中に入っていた3枚の紙切れを取り出した。
紙切れは、近くの霊園までの往復切符だった。
…何で誕生日おめでとうなんて書かれた封筒から、霊園までの切符が?
何だか矛盾してない?
「…あの馬鹿息子め」
よくわかっていないあたしとは対照的に、おじちゃんは嬉しそうに笑っていた。