僕を愛した罪
「おじちゃん?
やっぱりこれ、セイくんからなの?」
「星夜って気が付いていたかい?」
「うん。
星川夜斗…名字と下の名前の上の文字を合わせれば、星夜になるでしょ?」
「そうだな。
…そしてこの中身、渡せるのは星夜か宮口だけだ」
「おじちゃん、何なの?そこ」
「……真夜の墓がある場所だ」
真夜さんの?
さっきまで話題に出てた人…。
だからか。
セイくんと宮口さんしか渡せないって。
お母さんと、主の奥さんのお墓だもんね。
「…3枚あるってことは、渡しに来いってことなんじゃない?」
あたしはおじちゃんが大切そうに持つ切符を眺めながら言った。
「おじちゃん。
セイくんに嫌われているかもしれないって言っていたけど、それって違うよ。
セイくんはきっと、おじちゃんを許しているよ。
一緒に、真夜さんのお墓参り、行っておいで」
「…ありがとな、愛ちゃん」
もしかしてセイくんがバイトしていたのって、この切符代を貯めるためだったのかも。
和解していないとか言っていたけど。
本当は仲直りしたいって思っているんだね。
あたしの彼氏、可愛いんだから!