僕を愛した罪
それから数日間、セイくんは学校に来なかった。
本当はあたしもセイくんがいない学校に行きたくなかったけど。
セイくんに朝からメールで
<学校に行きなさい>
なんてメールがはいっていたから。
仕方なく向かって、つまらない授業を受けた。
入学当初からセイくんとしか話していなかったあたしは、休み時間もお弁当の時間も独りぼっちだった。
だけど、スマホに保存されているセイくんの写真やメールのやり取りを見て時間を潰した。
「学校に行ったよ」ってセイくんに伝えるのが楽しみになっていた。
そして久しぶりに屋上へ向かう。
朝学校に行ったらセイくんの鞄があったから。
あたしも鞄を置いて急いで屋上に向かった。
久しぶりに感じる、屋上の風。
風はいつでも吹いているんだけど、何だか懐かしく感じた。
「セーイくん!」
「…おはようございます」
「おじちゃんとどうだった?」
「まあまあ、ですよ」
寝転がっているセイくんは、ふっと柔らかく笑った。
本当に和解したんだね。
自分のことのように、あたしは嬉しかった。