僕を愛した罪
「前園アホさん…何故ここに?」
「さっきから一緒にいたよ?
もしかして気がついていなかった?」
「それは嘘です。
キミはさっき僕の隣から離れたはずですよね?」
「よくわかったね。さすが王子くんだ」
「…僕を助手みたいな扱いするの止めてもらえませんか。
キミより地位が下だと思うと吐き気がします」
「酷くない?ねぇ?酷くないソレ」
「で?
キミは何故許可もなく僕の隣にいるんですか?」
「あれ?許可必要なの?
知らなかったや。
じゃ王子くん、許可ちょうだい」
「ハハッ、あげるわけないですよ」
「顔は無表情のままハハッて笑うの止めてくれないかな?
地味に怖いんだよねその顔。
あとくれないの?許可」
「あげませんよ。
土下座されても億にも上るお金を渡されても、決してあげません」
「ガード固すぎるー」
「今すぐ、1秒以内に離れてください。さぁ早く」
「嫌だ。
一緒にいたいんだもん」
「離れてください」
「嫌だー!」
…デジャヴでしょうか?
結局その後も数十回同じやり取りを続けました。