愛し愛され恋せよ乙女っ!

遠ざかるハッピーエンド




あたしは今。
最高に気分が悪い。

マジさげぽよ。


「なんで…なんでなの……」


目の前にはカラになったショーケース。
そして申し訳なさそうに笑う売店のおばちゃん。


「ごめんねぇ。また明日買いにおいで」


「そ、そんなぁ…!」


嗚呼、なんという不幸。
なんという悲劇。

あたしの愛するメロンパンが売り切れだなんて!!!!

たしかに人気のパンだよ!?!
だからこそいつも昼休みには猛ダッシュで買いにきてるのに!!!

な!ん!で!
メロンパンないのん!?!


「ドンマイ。じゃあ今日は久々に学食にする?」


おお…鬼畜で毒舌でコワイ来宮が優しく慰めてくれるなんて…グスン。

仕方ないから今日は学食に…って!!


「んな!!なんで笑ってるの来宮!!
しかもなんかめっちゃ震えてるし!!」


顔を上げたあたしが見たのは、爆笑を堪え切れないというように肩を震わせた来宮。

おのれ…許すまじ!!!!


「ふっはWWWWWWWWWWWW」


「笑うな!!あと草デカい!!」


「あーはいはい(笑)
ほら行くよ。はやく席取らないと学食まで座るところなくなるから」


あ!そうだった!!


「走るぞ来宮!!いけーーーっ!!!」


「ヲイ。私はポケ@ンか」


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