愛し愛され恋せよ乙女っ!



その手を取って立ち上がると、学食のおばちゃんがオムライスを持ってやってきた。

そしてパッと離れる天使きゅんのお手手。

嗚呼…お手手が…(泣)


おばちゃんはカウンターまでやってくると、あたしと天使きゅんを交互に見て首を傾げる。


「オムライス注文したのはどっちだったかねぇ?」


え?あ、そういえば…。
あたしが注文しようとしてたら天使きゅんとぶつかって、結局どっちが注文したんだっけ?


「ええっと…多分、あた「ボクです!」


ぬえええええ!?!
天使きゅんなにをぅ!?!


「そうかいそうかい。それじゃあ300円ね。実はコレ、最後の一つだったんだ。運が良かったねぇ」


ぬぅわぁにぃ!?!
最後の一つなの!?!


「わーーいッ☆
おばちゃん、ありがとッ!」


「え、ちょ!」


「?」


グハァッ…!神々しい…ッ!!
それになんてカワイイ笑顔なの!!

振り向いて首を傾げる天使きゅんはまさに天使。天使そのもの。

そんな目で見つめられたら何も言えない!!


「いえ!何でもないです!ほんと!
オムライス、よかったですね!」


すると途端にパァァッと顔を輝かせ、にっこり笑う。


「うんっ!
ボク、ここのオムライスすごく好きだから嬉しいなッ♪」


なんていい子!!
なんて綺麗な声!!
なんてカワイイ笑顔!!

嗚呼、そのオムライスになりたい!!



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