愛し愛され恋せよ乙女っ!
なーんて言ってる間に始まったアップの時間。
半コートを使ってシャトルランやストレッチを始める凛に、あたしは今日も目が釘付けだ。
なんで何しててもあんなにイケメンなの?
軽く犯罪じゃね???(※違います)
そんな凛ちゃんだから、休憩時間になるともちろん女の子が押し寄せる。
まぁ、なにかのマンガみたいに「手作りレモン漬けです♡」なんてことをする子はいない。
だからあたしが余裕たぁっぷりで下に降りようとしたら…
「ほら、言って来なよ」
「え、で、でも恥ずかしいよ…ッ」
「お疲れ様ですって言うだけじゃん!」
左隣の1年生グループの子たちが、一人の女の子の背中を押しながらそんなことを話しているのが聞こえてきた。
ダメだなぁ〜今の若い子って。
好きならもっとこうガンガンいかなくちゃ。
階段を降りて凛に駆け寄ったあたしは、手に持っていたタオルを首にかけてあげる。
「おつかれさまっ!」
「ありがとナツ」
ギュゥゥゥゥゥン!!
(↑ナツのトキメキの音)
今の見たか!?!エキストラ共!!
凛はあたしにしかこんな顔しないの!!
だからエキストラがいくら頑張ったって凛のそばにはいられないのん☆(マジ最低)