愛し愛され恋せよ乙女っ!
「え!ちょ!!」
我に返り慌てて追いかけると、あのバカっぽい子が凛に手を振りながらにこやかに去って行くところだった。
「夏木〜。今日に限らず昨日まで彼女とイチャイチャしてたらしいわね〜?
そこんとこ、どうなのよ?」
黒い笑みを浮かべながらここぞとばかりに質問する来宮。
ヲイ、顔が魔王だゾ。
すると凛は無表情のまま来宮を見て、
「あー今別れた」
と言ったのだ。
これにはさすがの来宮もビックリ(笑)。
でもこれもさすがというべきか。
そのクールさは健在のままだ。
これが贅沢ヨーグ@ーナのチカラなのだろう。
「はぁ?別れた?
今の雰囲気からどうやったらそうなんのよ」
「どうやったら、って…俺らがそれでいいんだからいいんじゃねぇの」
そして眠そうに欠伸をしながらあたしの頭に手を置いて「おはよ、ナツ」と微笑むと、目をこすりながら教室へ入って行った。
ハァンッッ♡
あたしも好きだよマイダァリンッ♡♡
(↑ただ挨拶しただけ)
でも今日はいつにもまして眠そうだったな…。
仕方ない!
あとで『あたしの』メロンパンあげるぜよ!!
「ほんとアイツってアンタには甘いわよね」
あたしが席で突っ伏す凛を窓枠から見つめていると、来宮が呆れたように呟いた。
「ねっ!!
凛は女の子と付き合っても、ああやってすぐ別れるの!そして最終的には本命はあたしだって気づくのよ!
『嗚呼、ナツ…俺は気づかなかった。
本当はずっとお前のコトが!!』
『ううん、いいの!
だって今はこうしていることが幸せなんだから!!』
『ナツ、愛してる…』
『あたしも…愛してるよ』
なんつってェェ!!!!(照)」
「あ、ヨーグ@ーナなくなっちゃった」
「ヲイ!!!!!!!!!」