冷酷バカをやっつけろ




「木下。

これ、字。

俺はカンチョーじゃなく、課長だ。

書類書き直し。

次間違えたらカンチョー1000回だ。」



ケツ爆発するわ



「わかりました」



別にいーじゃんね?

課長でもカンチョーでもゴキブリでも



「それと、なんだその髪型は」



「イメチェンです」



「失恋したのか?」



「仕事中です

プライベートな話はやめてください」


「では仕事終わりに聞くとしよう」


「気持ち悪いので嫌です」


「気持ち悪いのはお前だ。

その変なカツラはずせ。

ここは遊び場じゃないんだぞ。

いい加減な気持ちで

仕事をやられては困る。」



「では何故川島さんの

カツラは許されるんですか」


「おいやめろ。

川島のは遊びじゃなく

隠しものだからいいんだ。

人は皆隠したいものが一つや二つある。」



「あの、なんか川島さん泣いてますけど」



「泣くな、男だろう。」



「課長がデリケートな話

全開で話すからでしょ

地面にひれ伏し謝ってください」



「元はと言えばお前が話を振ったんだ。

お前が靴なめて謝れ。」



すると川島さんが大声で言った


「もういいですよ課長もチコちゃんもぉ!

俺が悪いんでしょ!!!

こんなカツラかぶってるからぁぁ!

こんなもの捨ててやりますよおお!!

うわああああーーーっ!!!」




「「………。」」



私と課長は目を見合わせてしまった

カツラをひきちぎり

ゴミ箱へ投げつける川島さんが

あまりにも痛々しくて

見てられなかったのであった
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