冷酷バカをやっつけろ




会社に戻ると

入り口には川島さんが立っていた



「ちょっとおおおおー!!!

課長とチコちゃぁぁぁん!!

大丈夫だったの!?

僕の首はまだつながってるのぉぉ!?」


必死な川島さんがおもしろくて

ついつい意地悪したくなる


「川島さん、頭皮とカツラはもう

つながってないみたいですね」


「うまいこと言わないでいいから!」


「川島、残念だが

今日はお前の送別会だ。」


そんなものありはしないが

課長も私と同じ気持ちなんだろう


「ええええーーーっ!?!?

それってつまりそういうことですか!?」


川島さんは涙目だ

少しボケて場を和ませてやるか


「ごめんなさい川島さん

このアホ課長が相手の会社に

車で突っ込んじゃって

その負担は全て川島さんに

払ってもらうことになりました」


「何してるんですかぁぁ!!!」


アホ課長は少し不機嫌になる

ざまあみろ仕返しだ


「…そして川島、

このガキが相手の社長のカツラを

燃やしてしまってな

責任はお前がとってもらう」


「なんで僕がぁぁぁ!!

チコちゃん昨日ので反省しなさいよ!!

カツラはデリケートな部分なの!!!」


あのやろぉ…


「はっはっは、

そんなにいじめてやるな」


「部長おおおーー!!」


「はっはっは

近寄らないでくれるかな?

汚らわしいフリーターよ」










部長の冗談は凍える程キツかった



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