*短編B L*キミに夢中
“タツ君”と“佐田君”
再会
*冬夜side*
【俺やっぱムリだわ。】
先日、体を重ねた後に言われた。
すごくすごく好きだった人に、フられてしまった。
しかも僕は遊びだったらしい。
本当は女の子が好きで、ホモに挑戦してみたんだ、と。
そしたら意外に気持ち良かったけど、もう飽きたから別れる、と。
そう言われた。
相手があんなに冷めているとも知らず、僕はというと1人で舞い上がっていた。
大学の講義で消しゴムを忘れたときに貸してくれて。
それから、ずっとスキで。
僕は昔からホモだということは自覚していた。
それがオカシイということも。
だから隠してきた。
でもタツ君は、それを受け入れてくれた。
一気にスキが溢れてきて、止まらなくなってしまった。
でもタツ君は、
【充分楽しませてもらったわ。】
と言った。
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