*短編B L*キミに夢中
《スキ》
気付いた気持ち
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「ふあ…」
目を覚ますと、隣に人が。
(だっ、誰…。)
「んー…」
あ、佐田君か…。
昨日そのまま、ウチに泊まったのか。
『俺に甘えていいんだよ。
俺が冬夜と一緒にいるから。
絶対、離れないから_____
興味本位なんかじゃない。
本気で冬夜を慰めたいんだ。
冬夜が落ち込んでんの…嫌だからさ。』
あの後、身体を重ね合った。
「……。」
でも、佐田君のこと本当に好きって気付いた後だったから、複雑。
嬉しい気持ちと、切ない気持ち。
ごちゃ混ぜになって、分からなくなる。
(…佐田君、好きな人とかいないのかな…)
『俺がタツ君の代わりになってやるよ』
『タツ君忘れるまで、慰めてやる』
『立ち直れるまで、側にいてやっから』
佐田君が僕と身体を重ねるのは、僕のためだ。
でも、僕が好きだからじゃない。
(…どんどん、欲張りになってく。)
僕は、佐田君の心が欲しい。