*短編B L*キミに夢中
*結城side*
「う、ぅうっ…」
嘘、だろ…。
チューハイ一口飲んだだけでここまで酔うヤツ初めて見たわ…。
「で、なにがあったんだ?」
「このあいだ…タツ君にフられたんだぁ…
僕に優しくしてくれて、僕の性癖を知っても受け入れてくれた。」
「ふーん…で、ここでヤったんだ。」
「っ…ぅ、うん//////」
道理で精液臭いわけだわ。
「でも…タツ君は、遊びだったんだって~」
そんな顔で笑うなよ。
そんなに泣きそうな顔で、笑うな。
酒のせいなのか、冬夜の顔は真っ赤だ。
「好きって思いが溢れて止まらなくなって…それなのに、僕は1人で舞い上がってただけで…
馬鹿、だよね~…
って、あれ?
僕なんでこんなこと佐田君に言ってるんだろう?」
「今夜は愚痴大会の無礼講だ、好きなだけ吐き出せよ~!」
「吐き出しても…足りないよ。
僕はどうしようもなく、タツ君でいっぱいなのに…。」
ボソッ、と。
冬夜がつぶやいた。