*短編B L*キミに夢中
ドキッ…
魅力的?
俺が?
「とう…や、っと。
寝ちまったか。」
スー…
寝息とともに、涙が流れた。
その顔を見て俺は、ああコイツはやっぱり俺が守ってやらなくちゃ、と思ったんだ。
「…冬夜。俺、本気でお前を慰めたいと思って言ったんだけど。
好きとかじゃないけど、お前が泣いてるのはイヤだから。
だからさ、俺が…
冬夜が立ち直れる日まで、さ。
ちゃんと、側にいてやっから。」
だからもう、泣くな。
俺は、冬夜の頬の涙を自分の袖で拭くと、そっとおでこにキスをした。
「安心しろ?
俺がいたら、なーんにも怖いもんなんてないからな。
安心して…おやすみ。」
そっと、起こさないように頭を撫でる。
冬夜は寝ながら、嬉しそうに俺の手にすり寄ってきた。
「寝てるのに、ほんと小悪魔なヤツ。」
俺はこの時、どんな事からもコイツを守ろうと決めた。