新社会人の私と不機嫌な若頭


いつも何かしてやりたいと思っていたらしく、どこからか話を嗅ぎつけてきた


流石に引く……と言いたいところだったけど、もう慣れてしまっていた私


もちろん、私はその部屋で泊まったことはない。


どんな時でも、
私は涼介さんの腕の中で眠る




「二人ともOKですって。今日はすき焼きだそうです」


『すき焼きかぁ……いいね』


なんて話していたら
涼介さんが帰ってきた


「お帰りなさい、社長」
『おかえりなさい、社長』


そう言うと、涼介さんの眉が上がる
私が社長と言うのを嫌がる
けど。私は呼ぶんだ

だって……新鮮だもん


「社長、今日は杏奈さん借りますね。今日はすき焼きパーティーです」


そういうと、涼介さんはおもむろに財布から札を出し早苗に渡した


「いい肉食わせてやれ」


食わせてやれ……
それは私にだ。


「はーい、了解しました!もう少し肉付きよくさせます!」


早苗の言葉に呆れてしまう
なのに、涼介さんったら


「頼んだ」


なんて言うんだ……
どうせ肉付き悪いですよ……
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