新社会人の私と不機嫌な若頭


「涼介に限って、それはない。だってさ、それをわかってて結婚してるんだし……アレが関係してるなら普通結婚しないでしょ?」


美鈴さんの言っている事は理解できる
なら……何故なんだろう。


『白鳥さんに相談したら「女子力が足りないのよっ」って言われちゃいました』


「女子力かぁ……ならさ〜」


美鈴さんはそう言って、奥の部屋へ行きなにやらガサゴソと何かをしていた


「あった、あった……」


そう言って戻ってきた美鈴さん
その手には紙袋


その紙袋の中身ををテーブルに置いた
……えっ?
その物に私の目は釘付けになった


「前にさ、びしょ濡れになった時にさ、これ持って行ったら涼介に怒られちゃってさー、私的にはめちゃめちゃ似合うと思んだけど、涼介がダメだって……」


以前、海に連れてってもらった時に波に打たれてびしょ濡れになった時
美鈴さんのバイト先のラブホテルにお世話になり、美鈴さんに下着や着替えをお願いした事があった
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