新社会人の私と不機嫌な若頭
「……雄哉と遊びたいんだとさ」
……はい?
なんですと?
「ぶん殴ってやった」
うん、うん。
さすがに、私でもしそう
「今の年になって、俺もいて……安心なんだと。だから俺と出来なかった事を雄哉としたいんだとさ……」
『……出来なかった事?』
「ああ……キャッチボールとか…野球観戦とか。俺は親父と出かけた事がねぇ……雄哉にそんな思いをさせたくねぇ」
涼介さん……
私は涼介さんをまた抱きしめる
「俺もいつかは親になる。その時……俺はどうするんだろうな」