新社会人の私と不機嫌な若頭
少しずつ悪阻も収まり
食べれる物も増え
辛そうな杏奈を見ることはない
それが嬉しかった
杏奈の笑顔がまたみれて……
『……涼介さん?』
風呂に入る前、下着姿の杏奈が
俺の名前を呼ぶ
妊娠してから、何かあったら困ると
一緒に入るようにしていた
「ん?どうした?」
『……もしかして、お腹出てきたかな?』
よく見たら、確かに出てきてるかも
元々杏奈は細身な身体
『……パンツ、キツイかも』
そう言って、お腹に線がついていた
「あ、そうだな」
なんて覗いたら
杏奈にめちゃくちゃ怒られた
『な、なんで見るの!?最低、馬鹿、エロジジイ!』
「ごめん、ごめん……ってか、前にもあったな。こんなこと」
杏奈も思い出したのか
『あ……あったね。あの頃と変わらないエロジジィだわ』
『もうそろそろマタニティショーツ必要かな?買いに行こうかな』
杏奈が言う、ショーツがわからない
そう言えば、俺は妊娠についてあまり知らないな……杏奈は雑誌なんか読んで勉強しているなー