新社会人の私と不機嫌な若頭



次の日、今日から点滴だと言っていた
朝から会社に行かなきゃならなかったちめ、病室に行けたのは夕方

すでに今日の点滴は終わっていた


点滴は明日もするという
杏奈は肌が白い
しかも血管が細いらしく
点滴のあとがドス黒くなっていた

次の日も……また次の日も
点滴は続き、お産は全く始まらない



入院して5日目、
おばさん先生と俺と杏奈


「点滴の種類を変えますね。それと子宮口が2センチ……か。んー……バルーンいれてみようか?」


2センチ?バルーンって風船?


『わかりました』


これも杏奈は理解している
病室に帰れば
杏奈が丁寧にわかりやすく教えてくれた


子宮口は赤ちゃんが出てくる出口
そこが赤ちゃんが出れる大きさにならないとお産にはならない……と


「どのくらい開けばいいんだ?」


『ん、10センチ』


10センチ?開くのか?
そしてバルーンのことも聞いた


言葉が出ない……
子供を産むって大変なんだと
改めて知った
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