新社会人の私と不機嫌な若頭
あとは何が何だか……
そして……
「はい、岸谷さん。可愛い女の子よ」
そう言って、赤ん坊を杏奈の横へ寝かせた
杏奈は目に涙を浮かべながら
優しく赤ん坊に触れる
「杏奈……よく頑張った。ありがとう」
杏奈の涙を拭う
『女の子だったね……良かったね』
杏奈は俺が女の子がいいってこと
気がついてたんだな
「ああ、杏奈に似て、いい女になるな」
『涼介さんに似た優しい子になりますよ』
まだ小さい我が子……
これからどんなことがあっても
杏奈と……杏奈似のこの子を守る。
「杏奈……名前、決めたから」
「杏奈みたいに優しい子になってもらいたいって願ってる」
『え?……もしかして……』
「『優奈』」
杏奈も女の子が良いと思ってくれていたのか、考えていた名前が一緒だった
「さすが俺たち……」
そう言って、杏奈にキスをした
fin……