新社会人の私と不機嫌な若頭


『あんたって子は……せっかくオーナーが謝る気でいたのに、また落ち込んだじゃないっ!私の苦労はなんだったのょ』


……は?
あれで謝る気でいたの?
私を避けたくせに?


『……白鳥さん、涼介さんね、私と目があったら避けたの。あれで謝る気があるなんて、全く思えなかったですよ』


そういうと、白鳥さんは
確かに……と納得してくれた


「家に帰ったら仲直りしなさいよ」


……しないもん、
白鳥さんに笑顔を振りまき
私はそそくさと逃げた



閉店後……

「どうやって帰るの?」


いつものように心配してくる白鳥さん


『うふふっ、今日はお迎えが来るんです』


そう言って、店を出た
白鳥さんは多分、涼介さんが迎えに来ると思ったらしく
「喧嘩しないでよ」なんて言ってくる


外に出れば見慣れない車が1台
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