新社会人の私と不機嫌な若頭



んっ……
目がさめると
いつも私を抱きしめてくれている
腕がない事に気がついた

周りを見れば、涼介さんはいない
いつもは無いことに焦りを感じた
私は急いでリビングへと向かった



「ん、起きたか?」


リビングのソファで本を読みながら
コーヒーを飲んでいる涼介さん


『……おはよ』


安心する、チカラが抜け
その場に座り込んだ



「?どうした?何があった?」


涼介さんが近寄ってきてくれて
私と目線を合わせてくれる


『……涼介さんがいなかったから…』


そう言うと涼介さんは一瞬驚いた顔をしたけど、すぐ笑ってくれて
私を抱きかかえた


『わぁっ……え?…ちょっと…』


涼介さんは私を抱き上げたまま
またソファに座り本を読み始めた
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