新社会人の私と不機嫌な若頭
『……涼介さん…手、』
「ん?」
わかってるのに手を退けない
退けてほしい……わけじゃないけど
出来れば今は……。
『……んんっ…』
「どうした?」
どうしたって、わかってるでしょ?
口元が緩みまくりな涼介さん
『か、身体が…もちませ…んっ』
完全に遊ばれている
「俺、今すげぇ幸せ」
「これからはなんでも言えよ」
涼介さんは私の事一番に考えてくれる
だから、あまり心配かけたくなかったから……だから喧嘩になったんだ
『うん……頑張る』
『あ、時間大丈夫?』
本家に行くって言ってたけど
今が何時なのかもわからない
それに……お腹もすいた
「そうだな、さっさと風呂済ませて飯食いに行くか?」
そう言って、私たちはバスタブから出た。