新社会人の私と不機嫌な若頭
『白鳥さん、おはようございます』
私はいつものように出社する
「おはよう、杏奈。おはようございます、オーナー」
「……ああ」
涼介さんは私をちゃんと白鳥さんに託すまで、朝の務めだという
白鳥さんも初めは緊張していたけど
段々慣れたのか、今では苦笑いする
「オーナー……そろそろ…」
涼介さんは私を送った後
必ず1時間くらいは店舗に居座る
私の働いている姿を見てたい…そうです
涼介さんがいることで
働きにくいし、お客さんも驚く
だって、ずっと黙って見てるだけ……
見かねた白鳥さんが涼介さんに声をかけて、なんとか事務所へ行ってもらう
『白鳥さん、いつもすみません』
そんな毎日だ……