新社会人の私と不機嫌な若頭



「いらっしゃい、杏奈ちゃん」


『お邪魔します、美鈴さん』


仕事が終わり、白鳥さんと約束通りタクシーで美鈴さんのところまで来た


その間にも、涼介さんに報告メール
多分、白鳥さんからも連絡がいってるはずなんだ……


「帰りは送ろうか?」


『いえ、迎えに来るっていうんです』


「ったく、涼介の束縛も困ったもんだね。杏奈ちゃん縛って何が楽しいんだろ」


『ふふふっ、心配性なんです』



束縛って思った事はない
涼介さんはただの心配性。
そういうふうにされても、
私は今までこれっぽっちも嫌だと思った事がないんだ


「まぁ……真也も似たようなもんだわ」


そう……真也さんも涼介さんと似たようなところがあって
美鈴さんは結婚を機にランジェリーショップで働くのもラブホテルのバイトも辞めた


けど、暇すぎると言って
ネットを使ってランジェリーショップを今でも続けている
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