新社会人の私と不機嫌な若頭



「ハウスクリーニング呼ぶ」


そう言って誰かに連絡しようとする


『ダメっ!ちょっと待って』


私は涼介さんのスマホを奪った
電話の相手は三宅さんらしく
ちょうど電話に出たところだった


『三宅さん?』


「どうされました?」



『お願いがあります……』

私は三宅さんにある物をお願いした
三宅さんは直ぐに用意してきてくれることになり、電話を切る


「涼介さん……一緒に片付けましょう」


そう言うと、涼介さんの顔は引き攣る


「まず、着替えましょうか」


そう言ってクローゼットがある寝室へ行くと、寝室は他の部屋と比べようないくらい綺麗……って言うか使われていない


「杏奈がいないと、ダメなんだ」


そう言って後ろから私を見抱きしめてくる


『そうね……わかってる。あんなに部屋が汚くなるなんて思ってもみなかった』


そう言って笑っていたら不機嫌な声がした


「ちっ……そうじゃねぇ、」


わかってる……わかってるよ。
私だって、そうだもん。
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