新社会人の私と不機嫌な若頭


相変わらず何も話さない涼介さん
子供かって思ってしまう


車を走らせること10分
車はビルの1階駐車場へと入る


エンジンは止められ、
涼介さんは車から降りていく


私も車から降り
涼介さんの腕に絡みつく


『楽しみだな』


涼介さんは怒っていても
腕を振り払ったりしない


逆に触って欲しいらしい…
これはあくまでも私の見解

仲直りなんてしたことがないに等しい涼介さんはどうしていいかわからない
だから、黙る。


だから、こっちから寄り添うのが
一番いいんだ。



ほら、だって……
さっきまでの不満げな顔が
ちょっとだけ、ほころんでる。


涼介さんと二人で2階の事務所へと向かう
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