風に運ばれて~マシュの想い出~[短編]
「プワーン・・・」

クラクションが鳴り、霊柩車がゆっくりと動き出す。

茫然と立ち尽くし、去り行く霊柩車を見つめる。

名残を惜しむかのように、ゆっくり、ゆっくりと去っていく。

私は、ただ一点・・・

マシュの棺の安置してある辺りを見つめている。

霊柩車は左折し、なおもゆっくりと進んでいくが・・・

建っている家と家の隙間から見えていた霊柩車は、やがて視界から消えていった。

それを見届けると家内は泣きながら玄関へ向かう。







私は視界から消えた方向をじっと見つめている・・・・・・・





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